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英語のつまづきについては、専門家のアドバイスを…
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指導のプロである先生も「どう指導したら良いかわからない」と悩みを抱えている

私は学校や塾などの先生方を対象にした研修や講演も行っています。

 

先生の多くは「どう指導したら良いかわからない」という悩みを抱えておられます。「子どもに、どうすればわかりやすく指導できるだろうか」と、日々試行錯誤している先生も多いのです。

しかし、日本では英語の読み書き困難に関する研究が、これまでほとんど行われてきませんでした。

そのため、いくら学習につまづいても、伝統的な暗記学習が中心となります。これは、LDのあるお子様、ディスレクシアのあるお子様のほとんどが苦手な学習法です。

学校の先生は、「英語指導」におけるプロです。

ですが、子どもがつまづいてしまった場合、「なぜ、ここで子どもがつまづくのか」「それに対して、どう対応できるのか」ということについて学ぶ機会や情報が非常に少ないだけでなく、知られていません。

保護者の多くが、「学校の先生に相談してもダメだった」という背景には、かならずしも、その先生個人の問題というよりは、英語教育に関係するどの先生にとっても、難しいことなのです。

そのため、英語の先生の協力を得ながら、お子様の学習改善を行っていくためには、お子さまの現状を踏まえた学習の設計図があれば、先生にとっても大変助かることと思います。

​専門家のアドバイスは、お子様に関する英語のつまづきの原因や指導法について「こうすればできるかもしれない」とより前向きな話し合いに進むための大きな手掛かりとなります。

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​子供のつまづきを正しく把握して、子どもに合った指導に結びつけることが大切

「お腹が痛いな」という子どもに、原因を聞きもしないで風邪薬を飲ませるようなことはしませんよね。

指導も同じで、「どのような指導がその子に一番合っているか」は、実際にその子どもの様子を見るだけでなく、様々な角度から、子どものしんどさの原因について考えなくてはなりません。

いくつもの可能性の中から、最も可能性の高いつまづきの原因を見つけ、そのつまづきをどのように乗り越えていくかを長期的、短期的に考えた計画的な指導へとつなげなくては、いつまでも「覚えられないなら、もっと書いて練習しなさい」といった根性論から抜け出すことはできません。

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​子どもたちとのエピソード

文字の形を覚えることが苦手だったYくんという中学生がいました。

彼は文字を見たら、その名前が言えるのですが、文字を書こうとすると、形を思い出すことができません。「知っているのに…うーん、うーん…」と、思い出そうとするのですが、思い出せないことも多く、自信がありませんでした。

そのYくんは色々試したところ、ある日、「指で机をなぞると覚えやすい」ことがわかりました。さらに「机よりも、自分の腕をなぞるほうが覚えやすい」ことがわかりました。

その後は、文字を練習する際に目をつぶり、文字の形を思い浮かべながら、左腕に、右手の指で描きます。そして、「さぁ、文字を書いて」と書かせると、ちゃんと思い出して書けるのです。

これにはビックリしました。

他にも試行錯誤をしましたが、「僕は、これだったら覚えやすい!」ということに彼自身が感動していました。

​私もとても嬉しくなると同時に、人の学び方はひとりひとり本当に違うということ、特に凸凹 (でこぼこ) が激しいと言われる発達障害のお子様であればなおのこと、苦手な読み書きなどを学ぶ際は「得意」を一緒に探すことの大切さを改めて感じました。

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